閣議決定「IR整備法施行令」

ざっくり言うと

  • 政府はIR実施法施行令を閣議決定
  • カジノはIR施設全体の3%が上限
  • 100万円を超える現金とチップを交換した客の情報を国に報告することを義務化

2019年3月26日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の整備に向けたIR実施法施行令が閣議決定されました。

<動画ニュース>
「カジノ含むIR 施設整備の基準を決定」(NHK NEWS)

施行令では、カジノはIR施設全体の3%を上限とすること、IRの中核施設となるカジノやホテルの具体的な規模、カジノ広告掲載の範囲などが定められていますが、特に興味深いのは、マネーロンダリング(資金洗浄)の防止のため、カジノ事業者には、100万円を超える現金とチップを交換した客の情報を内閣府に設置されたカジノ管理委員会に報告することが義務付けられました。

現金取引報告(CTR)は、米国(1万ドル超)やシンガポール(1万シンガポールドル以上)と同等の内容となっていますが、カジノ管理委員会がこの情報をどのように使うのかは気になるところ。厳格にやりすぎると海外VIPの訪日を妨げることになるかも。

また、安倍首相はIR実施法施行令の閣議決定直前のIRに関する推進本部会議で、下記のコメントを出されていました。

「今回の政令は、世界中から観光客を集める滞在型観光を実現するため、国際会議場などIRを構成する施設の基準として、これまでにないスケールとクオリティーを求めるとともに、世界最高水準のカジノ規制を具体化すべく所要の規定を整備するものだ。政府としては、今後も、カジノ管理委員会の設置などに全力で取り組み、観光先進国の実現を目指していく」(安倍首相)


さて、日本カジノ界の重鎮 森巣博氏による日刊SPAの人気連載「ばくち打ち」の中で、ジャンケット業の主人公が清廉潔白すぎる国に対して懸念を示すセリフが登場します。

「これまでの法案成立への討論をみていると、打ち手のゲーム賭博の勝ち金には課税されることになっていますよね。スロットでのジャックポットならともかく、BJ(ブラックジャック)やバカラでの勝ち金に課税するなんて、そんなバカなことをやっている国は、世界中にない。おまけ に、おそらく100万円以上のドロップ(=バイ・イン)は、国税に報告されるようになる。そんなカジノに日本国内の大口の打ち手が行くものでしょうか。すくなくともうちの顧客で『行く』と言っている打ち手は一人もいない。日本にカジノができても、連中は相変わらず、海外のカジノに出掛けるそうですよ」

こちら、森巣氏のホンネなのか、単なるフィクションのヒトコマなのかは読者の判断に委ねるとして。


世界最高水準のカジノ規制とは?

カジノ監理員会の舵取りひとつで、大盛況のカジノにもなれば、閑古鳥が鳴くカジノにもなる話です。今後の展開を注視していきたいと思います。