ついに、IR基本方針案 公表

ざっくり言うと

  • 政府は、カジノ含む統合型リゾートに関するIR基本方針案を公表
  • パブリックコメント(意見公募)の募集期間は、9月4日から10月3日まで
  • カジノ実現への最大の課題は、民意と議会承認

2019年9月4日、政府は、カジノ含む統合型リゾートに関するIR基本方針案を公表しました。

<関連資料>

IR基本方針案の概要(PDF:418KB)
IR基本方針案の詳細(PDF:921KB)

また、IR基本方針案の公表にあわせて、パブリックコメント(意見公募)が開始されています。募集期間は9月4日から10月3日まで。応募されたコメントは、IR基本方針案の最終決定の参考となります。


◆ほぼ想定の範囲

IR基本方針案は、ほぼ想定された内容で、特段、驚くような記載はありませんでしたが、しいて言えば、「3 IR事業の在り方(4)」に記載されたこちら。

「公営競技やぱちんこなどのギャンブル等の施設は、カジノ施設と相まって射幸心をそそるおそれやカジノ規制による依存防止のための措置の実効性を失わせるおそれのあるものであることから、IR区域内に設置することは認められない。」

相乗効果が期待された、IR区域内での競馬や競輪などの投票券売り場の設置が禁止されました。禁止の理由として、ギャンブル依存防止措置の実効性を失わせることを挙げていますが、ギャンブラーにとっては軍資金の使い道が変わるだけの話で、その効果については疑問が残ります。

また、同様の理由で、ぱちんこ店の設置も禁止されました。長年にわたって、ぱちんこは遊技であってギャンブルではないと主張されてきましたが、ここにきて明確にギャンブルとみなされたようです。

 

◆カジノ実現への最大の課題は、民意と議会承認

IR基本方針案 第2(抜粋)
IR区域の整備の推進に当たっては、IR区域を整備することの意義や、カジノ施設の設置及び運営に伴う有害な影響の排除について、地域における幅広い関係者の理解と協力を得ることが不可欠である。そのため、地域における十分な合意形成を図るために必要な枠組みが設けられている。
具体的には、

(3) 区域整備計画の作成に当たって、都道府県等は、公聴会の開催その他の住民の意見を反映するために必要な措置を行うこと

(4) 区域整備計画の認定申請に当たって、都道府県等は、都道府県等の議会の議決を経る、及び申請主体が都道府県であるときは立地市町村の同意を得ることを義務付けるとともに、立地市町村の同意に当たってはその議会の議決事項とすることもできることとされていること

等により、都道府県等は、実施方針を策定する段階から関係者と協議し、区域整備計画を作成し、及び申請する段階では住民の意見の反映や議会の議決を経ることとされており、地域における十分な合意形成を図るために必要な手続が定められている。


◆一方で、昨日の横浜市議会は大荒れ

9月3日、横浜市議会定例会にIR誘致のための費用2億6千万円を含む補正予算案が提出され、横浜市のIR導入への審議が開始されました。市議会は、「白紙」を繰り返してきた林市長が突如、誘致へとかじを切ったことで大紛糾となりました。

横浜市議会の会派別名簿によると、

自由民主党・無所属の会(36人)
立憲・国民フォーラム(20人)
公明党(16人)
日本共産党(9人)
無所属(5人)

議席数だけを見ると、IR推進の与党が圧倒的に有利ですが、反対する市民が多い中各議員が地元の反対を押し切って賛成票を投じることができるかがポイントですね。


◆さいごに

さきほど、香港行政長官が「逃亡犯条例」改正案の撤回を表明していましたが、今の時代、民意なき決定が市民に受け入れられることはない訳で、横浜カジノの実現はまだまだ遠い気がします。