パチンコ業界の粗利率(回収率)は16.3%

ざっくり言うと

  • 日遊協は、パチンコ業界の総まとめとなるレポート「遊技業界データブック2019」を公開
  • 一般にはあまり知らされることのないパチンコ・パチスロの粗利率も掲載
  • 2018年実績で、パチンコ粗利率17.7%、パチスロ粗利率15.0%、全体で16.3%

一般社団法人 日本遊技関連事業協会(通称:日遊協)は、年次レポート「遊技業界データブック2019」を公開。

「遊技業界データブック2019」は、官公庁・シンクタンクなどが公開した業界データの横断的な分析がなされており、パチンコ業界を俯瞰できる内容となっています。

『警察庁「風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」、日本生産性本部「レジャー白書」、経済産業省「特定サービス産業動向統計調査」「社会生活基本調査」、帝国データバンク「パチンコホール経営業者の経営実態調査」、矢野経済研究所「パチンコ経営企業及びパチンコホール調査」、ダイコク電機「DK-SIS白書」、さらに供給各団体によるパチンコ、パチスロの新台・中古の確認証紙発行枚数の推移、リカバリーサポート・ネットワークの依存問題電話相談件数推移など、国の機関からシンクタンク、業界団体の統計資料を網羅しています。』(日遊協サイトより)

本書は、普段、一般には公開されていないデータなども紹介されており、とても読み応えのある一冊でした。しかも無料で、今後、毎年公開していただけるらしい。

「遊技業界データブック2019」のダウンロードはこちらから(PDF:1.39MB)

 

◆パチンコ業界の粗利率は16.3%

本書でCAZYがもっとも興味を持ったのは、一般にはあまり知らされることのないパチンコ・パチスロの推計粗利率の推移が掲載されていたことです。

データの出典は、通常は業界関係者に有料で提供されているダイコク電機「DK-SIS白書」(パチンコホール向け会員制情報提供サービス)。

パチンコホールの粗利(※1)は、貸玉(メダル)料である売上高からプレイヤーに提供した賞品の仕入額を差し引いた金額、粗利率は粗利/売上高で算出されます。つまり、粗利率は、パチンコホールがどのぐらいの割合で出しているのかを示す指標です。


<パチンコ・パチスロ売上と推計粗利率の推移> データ出典:DK-SIS白書

(※1)粗利・粗利率:
「粗利は、貸玉(メダル)料である売上高からプレイヤーに提供した賞品の仕入額を差し引いた金額、つまり粗利益が占める割合は時代とともに変化していますが、現在は平均で15%いったところでしょうか。最終的な利益は、そこから遊技機の購入費やスタッフの人件費、さらには電気代や家賃(賃貸の場合)などを差し引いたものになります。」パチンコ業界WEB資料室(ダイコク電機)より

<考察>
・2014年はパチスロの1.5倍あったパチンコの売上が、パチスロと拮抗する状態に
・パチンコ・パチスロともに売上が低下傾向にある中、逆に粗利率は微増傾向
・つまり、徐々に勝ちにくくなっている
・2018年実績として、パチンコの粗利は17.7%、パチスロの粗利は15.0%
・つまり、若干ではあるがパチスロの方が勝ちやすくなっている


◆パチンコとカジノは、どちらが勝ちやすい?

パチンコの粗利率が公開されたことで、パチンコとカジノの勝ちやすさの比較ができるようになりました。パチンコの粗利率は、カジノで言うところのホールド率(HOLD PERCENTAGE)と同じです。

ホールド率=(収益)/(ドロップ)=(ゲームでのカジノ側の儲けの総額)/(Buy-In:お客さんが持ち出したお金の総額)

ホールド率の詳細は、過去記事「カジノ側の勝ちはどのぐらい?」を参照ください。

2018年の実績で、パチンコ、パチスロの粗利率と、ラスベガスがあるネバダ州カジノのホールド率の比較です。

パチンコ:17.7%
パチスロ:15.0%

スロットマシン:6.85%
Blackjack:13.70%
ルーレット:18.48%
バカラ:12.34%
ミニバカラ:11.83%
クラップス:14.86%
キノ:26.49%

2018年のカジノの実績は、過去記事「勝ちやすいゲームは?(ラスベガス2018年まとめ)」を参照ください。


◆さいごに

CAZYの私見として、パチンコ・パチスロの粗利率がカジノのホールド率とそう変わらないのは意外な結果でした。一方で、昨年からのパチンコ・パチスロの出玉規制によって射幸心がおさえられ、来年4月からのホールの全面禁煙と、パチンコ業界は前途多難な状況です。

売上が減ったから、その分パチンコ・パチスロ台の設定を絞って、粗利率をあげるなんてことにならないといいのですが。それこそパチンコ業界の終わりの始まりになりかねないですね。