2019年、日本カジノは最悪の形で年の瀬を迎える

ざっくり言うと

  • 秋元元内閣府副大臣の収賄容疑でカジノ・IRのイメージは最悪に
  • 汚職という最悪の形で信頼を失った日本カジノ
  • Google Trendsで見る「カジノ」「統合型リゾート」のトレンド分析

毎年恒例の年末の海外遠征から帰ってきたら、日本IRへの世間の風当たりが格段に厳しくなっていて、予想はしていたもののその激変ぶりに驚いています。

そこで、Google Trendsで、「カジノ」「統合型リゾート」のトレンドを調べてみました。

Google Trendsは、Google社が提供するトレンドの分析ツールで、該当ワードに関してどのぐらいの記事がネットに公開されたか、そのワードがGoogleでどのぐらい検索されたかを表示します。

赤線:カジノ(トピック)
青線統合型リゾート(トピック)
検索条件:日本、12ヵ月

「カジノ」のワードは、横浜市の林文子市長がカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を正式表明した8月に次ぐ盛り上がりとなっています。8月と12月のトレンドの違いは、8月はネガティブ意見が大勢を占める中、経済効果やエンターテインメントに期待するといったポジティブ意見も含まれていました。

一方で、「統合型リゾート」のワードは、年末にかけて2019年最大の盛り上がりを見せ、そのほとんどがアンチカジノ、アンチIRを報じたものばかりです。


◆カジノ疑獄

風当たりが厳しくなった原因は、カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐり、元内閣府副大臣の秋元司衆議院議員が2019年12月25日、東京地検特捜部に収賄容疑で逮捕されたことに端を発するカジノ疑獄

帰国後、ここ1週間の関連記事を遡って読んでみたところ、贈収賄の詳細を報じるまともな記事から、パチンコ業界との蜜月関係、新たなライバルの登場を阻むために某国が仕掛けた陰謀説まで、玉石混交ながら総じて「IR=悪」とする記事一色。

また、火中の秋元司衆議院議員は自民党へ離党届を提出し即日受理され、大阪IRを推進してきた吉村大阪府知事は「IR事業と政治家の不正は、全く別物」と、松井大阪市長も「今回事件はお金に困った国会議員が、自からの権力を過大偽装したオレオレ詐欺でしょ」と、IR推進派の面々は秋元司衆議院議員の個人的犯罪として片付けようと火消しにやっきのようです。

一方の野党は、ここぞとばかりにIR問題追及本部を設置し、2020年1月に召集される通常国会で徹底的に政府・与党を追及していく方針で、来年もアンチカジノの風潮は変わらないようです。



◆汚職という最悪の形で信頼を失った日本カジノ

何よりもクリーンさが求められるカジノ産業にとって、このスキャンダルは致命的です。日本カジノは、今回のカジノ疑獄によって、最も失っていけないものを失いました。

カジノの実現にあたっては、県議会(政令指定都市ではその市議会)の賛同決議が必要となっています。県議会議員は、アンチカジノの有権者が増えれば増えるほど、支持者を減らすことにもなりかねない賛成票を投じることが難しくなる訳で、今回の信頼の失墜によって日本カジノの誕生は遠のいたと考えざるを得ません。

そもそもCAZYは、アメリカ軍が今も占領し続けている横浜の港湾施設「ノースピア(横浜ノース・ドック)」を無償返還するぐらいのウルトラCがなければ、今回の募集で日本にカジノができる都市は市民からの賛同が得られるであろう大阪だけだと思っています。

 

◆さいごに

ラスベガスから帰った矢先、アンチカジノの記事を大量に目にして、ここまで毛嫌いされるなら無理をして日本カジノを作ることもないのではと思っています。好きな人は海外で遊べばいいだけの話で。韓国やウラジオストクなら機内で映画を1本観終わる前に到着し、また、無駄な入場料もない訳で。

国がIRの基本方針を決めるのが2020年1月末、全国3ヵ所の自治体を選ぶのが21年夏ごろとされています。カジノ支持者の1人として、これからのことの顛末をあたたかく見守りたいと思います。

今年も1年間、ありがとうございました!