
闇カジノ「自分ばかりが負けている」客が通報←勝てるはずがない
ざっくり言うと
- 闇カジノで大負けした客が自ら通報し、闇カジノが摘発される
- 闇カジノでは、店はイカサマやり放題で勝てるはずがない
- 闇カジノでまともなギャンブルができると思ったら大間違い
2020年9月15日、テレビ神奈川の報道によると、神奈川県警が客にバカラ賭博をさせたとして、カジノ賭博店従業員 高山博光容疑者を賭博場開帳図利容疑で逮捕したとのこと。
神奈川県警によると、高山容疑者は、ことし6月、ほかの仲間と協力して、横浜市中区の雑居ビルで、客4人に対してバカラをさせた疑いが持たれています。
<摘発の瞬間をとらえた動画ニュース>
賭博「バカラ」をさせた疑い 従業員の男逮捕(テレビ神奈川)
◆大負けした客が自ら通報
『伊勢佐木署によると、この店に初めて来店した30代の男性客が、料金で店側とトラブルになり、「自分ばかり負けている」と110番通報し発覚した。この客は十万円以上を賭けていたとみられるという。』(朝日新聞デジタルより)
「イカサマじゃないか。金返せ」と店とトラブルになった客が、自ら110番通報したとのこと。
◆さいごに
何かと突っ込みどころの多い本件、そもそも論として、客は闇カジノでなぜ勝てると思ったのか?
バカラでの闇カジノ側のイカサマは、カードの中身が見える目印付カードを使う、イカサマ用に並べられたカードの束を使う、1番上のカードを残して2枚目のカードをひくなど、さほど難しいことではありません。店がイカサマをやろうと思えば、簡単に仕込めます。
海外の合法的カジノが低いハウスエッジ(胴元の取り分)にもかかわらず、莫大な利益を上げることができるのは十分な集客があるからです。しかしながら、闇カジノは非合法がゆえに、大々的な告知ができないことから一握りのお客を相手にせざるを得ず、そこで十分な利益を上げるためにはイカサマも当然ということになります。闇カジノの経営者や従業員は、逮捕されるリスクを背負ってまでやることなので、儲からないことには話になりません。
そして、闇カジノには、カジノ側の不正を防止する意味での監視カメラも、カジノ管理委員会も、最強の抑止力であるカジノライセンスすらありません。つまり、闇カジノでは、店はイカサマやり放題で、客はイカサマで大負けしても誰も守ってくれません。
闇カジノでまともなギャンブルができると思ったら大間違いです。
一方で、自分が捕まるリスクを承知で通報したこの客、よっぽど頭にきたんでしょうね…
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「裏カジノディーラー」 , 田村佳彰(著) , 彩図社