
利益92%減のダイナム中間決算に見るパチンコ業界の苦境
ざっくり言うと
- 貸玉収入は2,196億6,300万円(前期比42.1%減)
- 営業収入は459億9,200万円(同37.9%減)
- 親会社の所有者に帰属する中間利益は6億9,800万円(同92.0%減)
2020年11月25日、445店舗を展開する日本最大のパチンコホール ダイナムジャパンホールディングスは、2021年3月期の中間連結決算を発表しました。
発表資料によると、貸玉収入は2,196億6,300万円(前期比42.1%減)、営業収入は459億9,200万円(同37.9%減)、税引前中間利益は14億7,700万円(同88.8%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益は6億9,800万円(同92.0%減)の減収減益となっています。
◆新型コロナの影響は甚大
ダイナムグループは、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、各都道府県からの休業要請に対し、全448店舗中436店舗で一時休業を行ったことが減収減益の最大の要因となっています。
また、営業再開後も客足は戻らず、7月以降の営業収入は前年対比70%〜80%の水準にとどまっています。
◆パチンコ業界の売上推移
経済産業省が発表している 特定サービス産業動態統計調査によると、パチンコホール売上の前年比は、2月▲3%、3月▲20%でしたが、緊急事態宣言下で4月▲62%、5月▲78%まで大きく落ち込み、解除後、6月▲31%、7月▲21%、8月▲22%まで回復しています。
<データ出典>特定サービス産業動態統計調査(経済産業省)
※本データは、売上上位企業に限定した調査のため、業界全体の売上とは異なります。
◆さいごに
最大手のダイナムでこの状況です。中小・零細のパチンコホールはいつ潰れてもおかしくありません。
賛否両論のパチンコホールの休業要請ですが、結局、パチンコホールでの大きなクラスターは確認されませんでした。巷では新型コロナウイルス第3波の拡大が懸念されており、再度、休業要請が出されることもあり得る話です。
パチンコ業界は、まだまだ厳しい状況が続くようです。