<賭け麻雀>黒川元検事長、略式起訴で有罪確定へ

ざっくり言うと

  • 東京地検は、黒川元検事長を賭博罪で略式起訴する方針を固める
  • 黒川元検事長は、略式起訴を受け入れた段階で有罪が確定
  • 略式起訴では、正式な裁判は開かれないため真相は闇の中へ
  • 東京簡裁の略式命令により、20万円罰金で決着

<2021年3月18日追記>
東京地検特捜部は、黒川元検事長を単純賭博罪で略式起訴しました。
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2021年3月13日、読売新聞の報道によると、東京地検は、一旦は不起訴処分とした黒川弘務元検事長を賭博罪で略式起訴する方針を固めたとのこと。

黒川元検事長は去年の緊急事態宣言中に新聞記者ら3人と賭け麻雀をしていたとして賭博容疑などで刑事告発され、東京地検が7月に起訴猶予での不起訴処分にしました。

しかしその後、東京の検察審査会が「検事長という重責にありながら漫然と賭け麻雀をし、社会の信頼を裏切った」などとして「起訴すべき」と議決し、これを受けて東京地検は再捜査の結果、黒川氏を賭博罪で略式起訴するもようです。

賭けマージャン巡り、黒川元検事長を略式起訴へ…検審で「起訴相当」

『地検は昨年7月、4人が新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中だった同4~5月に産経記者宅で4回にわたり賭けマージャンをしたと認定。ただ、「旧知の間柄の娯楽だった」などとして、黒川氏が辞職したり、記者ら3人が懲戒処分を受けたりしたことも踏まえ、全員を起訴猶予とした。一方、同審査会は同12月、「黒川氏は刑罰法規を承知し、賭博行為を自制・抑止すべき立場にあった以上、起訴猶予の判断は誤りだ」と批判。3人については、「記者らが賭けマージャンを定期的に行った動機や事情が判然としない」とし、再捜査を求めていた。』(読売新聞より)


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<3月31日追記>
東京簡裁は、単純賭博罪で略式起訴された黒川元検事長に罰金20万円の略式命令を出しました。(3月25日付)

 

◆さいごに

今回、東京地方検察庁が不起訴とし、再度、東京検察審査会が「起訴すべき」という2回目の決定をくだした場合、強制起訴となり、検察官役である指定弁護士がのぞめば、公の法廷ですべてが明らかになるところでした。

そうなれば、賭けマージャンに対する検察の言い分が聞けて、また、法的な判断が下される貴重な機会になるはずでしたが、残念ながら、略式起訴でこの問題は幕引きとなります。

略式起訴では、正式な刑事裁判は開かれず、書面上の審理のみで刑事罰がくだされます。そのため、公の場での被疑者や証人への尋問は一切行われず、すべての真相は闇の中となり、新たな指針は何も示されません。しいて言えば、テンピンの賭けマージャンが20万円相当の罰金刑になると示されたぐらいです。

一方で、略式起訴の場合、犯罪の事実に争いがなく、被疑者が罰金・科料の刑を受け入れる意思を示していることが条件となるため、黒川元検事長は略式起訴を受け入れた段階で有罪が確定します。

ちなみに、弁護士の欠格事由は、禁錮以上の刑に処せられた者と定められているため、罰金・科料では黒川元検事長の弁護士資格が剥奪されることはありません。

さすが法律のプロ、それもプロ中のプロだけあって、見事な幕引きですね。