風前の灯、日本カジノ

ざっくり言うと

  • サンズとウィンに続いて、ギャラクシーも撤退を発表
  • セガサミーも独自での参入を諦め、少数株主として他事業者のサポートに
  • 一方で、日本カジノの年間ゲーム粗利が約1兆2,760億円との試算も

2021年5月17日、ラスベガスサンズとウィン・リゾーツに続いて、ギャラクシーエンターテインメントが横浜カジノへの撤退を発表しました。また、今週、セガサミーホールディングスも独自での参入を諦め、他の事業者をサポートする少数株主になる方針を表明しました。

これで、昨年、横浜IRに手を挙げた会社のうち、残るのはゲンティン・シンガポール、メルコリゾーツ&エンターテイメント、SHOTOKUの3社のみ。SHOTOKUは実績と規模の面で難があることを考えると、実態はゲンティンとメルコの一騎打ちとなりました。

<6月1日追記>
日本経済新聞やNHKなどの報道によると、結局、横浜IRの事業者公募で参加資格審査を通過したのは2グループのみ。ひとつはゲンティン・シンガポール&セガサミーホールディングス&鹿島建設の共同体。もうひとつはメルコリゾーツ・エンターテインメント&大成建設の共同体。SHOTOKUは落選とのことです。

そして、「ハマのドン」こと、横浜港ハーバーリゾート協会の藤木幸夫会長は、新たに「横浜未来構想会議」を発足し、今夏の横浜市長選ではカジノ反対派の候補を支援していくとのことで、アンチカジノの勢いも増しており、横浜カジノが誕生するのかも怪しくなってきました。


また、もうひとつの候補地の和歌山も、先週、サンシティが撤退を発表し、残っているのは唯一クレアベスト・グループだけとなりました。事業者公募への参加が1社だけでは競争原理が働かないことで、満足のいく提案が出てくるのかは不明です。

当確と目されている大阪は、MGM&オリックスコンソーシアムによって比較的うまく進んでいるようですが、こちらも唯一の候補者で競争原理が働かないという点では和歌山と同じ。大阪観光局の溝畑宏局長は、大阪IRの開業時期が2027年か2028年にずれ込むとのコメントを出しています。

 

◆さいごに

先週、マレーシア最大手銀行のシンクタンク メイバンク・リサーチは、国内3ヵ所のIRを合わせた年間GGR(ゲーム粗利)を約117億米ドル(約1兆2,760億円)と試算し、そのうち横浜が60%(約7,630億円)、大阪または和歌山が27%(約3,490億円)、そして長崎が13%(約1,640億円)を占めるとの調査結果を発表していました。

今の状況で、この試算にどれほどの信憑性があるのか疑わしいところですが、少なからずいちギャンブルファンとしては、日本カジノへの期待は大きく薄れているのが実情です。
もう日本カジノはなくてもいいとすら思い始めていますが、同じように考えるギャンブルファンは少なくないのでは。