禁煙化がもたらすパチンコホール四つの受難

ざっくり言うと

  • 一般成人の喫煙率は、17.7%と過去最低を記録。
  • パチンコファンの喫煙率は、58.2%と一般成人を大きく上回る。
  • ホールが禁煙になったら、遊技回数が増える12%に対し、減る19%、行かなくなるを含めると37%。

2018年7月18日、参院本会議で「受動喫煙の対策強化を盛り込んだ健康増進法改正案」が可決され、パチンコホールは原則禁煙となり、喫煙は専用の喫煙ルームでのみ可能となります。

本法に違反した場合、喫煙者に対しては30万円以下の、施設の管理権原者などに対しては50万円以下の過料を科されることになります。本法は、東京五輪・パラリンピック開催に先立つ2020年4月1日に全面実施されるとのことです。

今回は、この禁煙化がもたらす「パチンコホール四つの受難」について書いてみます。


◆一つ目の受難 来場者数の低下

2018年9月11日に厚生労働省が発表した「2017年の国民健康・栄養調査」によると、成人男性の喫煙率が初めて3割を切り29.4%となり、女性は7.2%で、成人全体では17.7%と過去最低の喫煙率とっています。

一方で、日本遊技関連事業協会が実施した「パチンコパチスロに関するファンアンケート調査」よると、パチンコファンの喫煙率は、驚愕の58.2%(普通のたばこ48.9%、電子たばこ9.3%)。
一般成人と比較すると3倍以上の喫煙率となっています。

厚生労働省 国民健康・栄養調査
日本遊技関連事業協会 パチンコパチスロに関するファンアンケート調査

また、「パチンコパチスロに関するファンアンケート調査」では、ホールが禁煙になった場合の遊技意向も聴取されており、ホールが禁煙になったら、「遊技回数が増える」12%に対し、「減る」29%、「行かなくなる」9%と、パチンコファンの4人にひとりはホールへの足が遠のくと回答しています。


Q:ホールが禁煙になったら?

「遊技回数は増える」 11.7%
「遊技回数は変わらない」 49.4%
「遊技回数は減る」 28.6%
「行かなくなる」 8.7%
「不明」 1.6%


パチンコファンの約6割が喫煙者であることを考えると、既存のファンに対する禁煙の影響はかなり大きいものになりそうです。一方で、現状、たばこの煙が嫌でホールに行っていない層が、本法の施行をきっかけにホールに行くことも考えられます。非喫煙者は、喫煙者の4倍もいることから、パチンコホールは新規ファンの獲得に注力していくことになるのかもしれません。

 

◆二つ目の受難 設備投資

遊技スペースでタバコが吸えなくなると、ほとんどのパチンコホールは新たに喫煙ルームを設ける必要があります。遊技者の6割が喫煙者となると、喫煙ルームはそれなりの広さと設備が求められるのですが、そもそも小規模な店舗では、そのスペースを確保することすら難しいといった状況です。
また、ビルの中に入っているビルイン型の店舗では、排煙口の増設やそれに伴うビルの構造変更が必要になることもあり、パチンコホールにはかなりの設備投資が求められることになります。
もちろん、その費用はパチンコファンのお財布から出ていくことになるのですが。

 

◆三つ目の受難 稼働率の低下

遊技スペースでタバコが吸えなくなると、喫煙者は遊技台と喫煙ルームを行ったり来たりすることになり、当然のことながら、遊技台の稼動率は下がることになります。遊技者がヘビースモーカーであればあるほど、稼働率の低下は顕著になります。

 

◆四つ目の受難 クールダウン

熱くなりすぎていつの間にか湯水のごとくお金を使ってしまい、後になって大後悔。
これ、CAZYも数えきれないぐらいやらかしています。
これが、遊技スペースでタバコが吸えなくなると、喫煙ルームに行って一服している間に冷静さを取り戻してしまい、遊技をやめるきっかけを生み出すことになります。
遊技者にとっては熱狂をクールダウンするいい機会になりますが、パチンコホールにとっては、ありがたいことではありません。ちなみに、CAZYは、これがパチンコホール側の最大の受難だと思っています。

次回は、近隣国カジノの喫煙環境についてお伝えする予定です。