国内すべての宝くじ売り場が閉鎖(フィリピン)

ざっくり言うと

  • フィリピン国内のすべての宝くじ売り場が閉鎖
  • 国家慈善宝くじ事務局の中に汚職がはびこっていることが原因
  • ドゥテルテ大統領の剛腕には感服

ドゥテルテ大統領の鶴の一声で、フィリピン国内のすべての宝くじ売り場が閉鎖されたとのこと。

ドゥテルテ大統領といえば、就任当初から「麻薬王や資金源、密売人の最後の一人が自首するか、あるいは投獄されるまでやめない。彼らが望むならあの世に葬り去ってもよい」と公言し、超法規的措置で自警団と警察は司法手続きを経ずに密売人等を殺害することを認めた剛腕の持ち主。すでに取り締まり中に死亡した麻薬関係者は、警察が公表したものだけで約6,600人。実際は2万7,000人以上との噂もあります。ドゥテルテ大統領のこの徹底したクリーン政策が支持され、就任後、3年が経った今でも、国民からの圧倒的な支持を誇っています。


さて、今回の宝くじ売り場の閉鎖ですが、国家慈善宝くじ事務局(PCSO)の中に汚職がはびこっていることが原因。麻薬同様、ドゥテルテ大統領のクリーン政策によるものです。

「理由は巨大な汚職だ。国家慈善宝くじ事務局にはびこる巨大な汚職への捜査の邪魔をするいかなる裁判所の命令にも従うつもりはない。不正だらけであり、契約はまるで汚職を容認し、特定の企業や人物に有利に作られている。そんなことは認められない」(ドゥテルテ大統領)

また、大統領報道官は、PCSOの収益の約60%が汚職によって失われてきたと伝えています。

 

フィリピンの2018年の宝くじ売上は635億ペソ(約1,350億円)。フィリピンの人口は約1億人、平均年収が約48万円(約23万ペソ)で日本の約10分の1であることを考えると、いかにフィリピンで宝くじが人気なのかがわかります。

CAZYは5年ぐらい前にマニラに数ヵ月滞在していたのですが、その日の生活にも窮しているような老若男女が、宝くじ売り場に列をなしている様子をいつも目にしていまして。

フィリピンの宝くじは、1等賞金が大きく、一口20ペソ(約40円)で手軽に購入できるロト6が人気でした。もっとも1等賞金が大きいUltra58は、キャリーオーバーがなくても5,000万ペソ(約1億円)です。

ちなみに、Ultra58の1等は58個の番号の中から6つを選んで、その6つすべての番号を的中させる必要があるため、1等の当せん確率は約4,000万分の1。つまり、16億円分勝って1等が当たるかどうか。また、5つ的中の2等、4つ的中の3等などを含めると、20ペソに対する期待値は約5.5ペソ、還元率は約27%で、よっぽどキャリーオーバーが積みあがっていなければ割に合わないギャンブルです。しかしながら、去年は1等賞金が8億ペソ(約16億円)まで積みあがったことで、例年以上の盛り上がりを見せていました。

◆さいごに

ドゥテルテ大統領のクリーン政策の一環で行われた今回の宝くじ売り場の閉鎖ですが、新興国にとって宝くじは数少ない娯楽につき、早期の再開が期待されます。それにしても、ドゥテルテ大統領の剛腕には感服ですね。