CSR、カジノ業界の良い面にも目を向けて(マカオ)

ざっくり言うと

  • マカオのカジノ業界が実施しているCSRの活動報告
  • CSRの取り組みは、現金による寄付から地域発展のためのコミュニティ支援にシフト
  • 活動の幅は、社会インフラの整備、環境保護、地域中小企業の支援など多岐にわたる

GGRAsia Publications は、現在、マカオで開催中の「MGS Entertainment Show 2019」において、マカオのカジノ業界のCSR活動に関する調査レポートを発表しています。

CSR (Corporate Social Responsibility)とは、日本語では「企業の社会的責任」と訳され、企業が倫理的観点から事業活動を通じて、自主的に社会に貢献する責任のことです。具体的には、企業は収益を上げ配当を維持し、法令を遵守するだけでなく、人権に配慮した適正な雇用・労働条件、消費者への適切な対応、環境問題への配慮、地域社会への貢献を行うなど、企業が市民として果たすべき責任のこと。

このレポートでは、マカオでのカジノライセンスを保有する6社に加え、ジャンケット、マシンメーカー、サプライヤーなど、マカオのカジノ業界が実施しているCSR活動の状況が詳細にまとめられています。

レポートのダウンロードはこちら
CSR Annual Digest 2018

◆充実したCSR活動

マカオのカジノ業界は、政府に税収の約8割を提供するにとどまらず、文化の醸成、雇用の促進、社会インフラの整備、環境保護、地域中小企業の支援など、多岐にわたりマカオの発展に寄与しています。

マカオ大学社会文化研究所の2018年の調査によると、6つの統合型リゾートによる寄付の総額は、2011年から2017年までに15億6,000万香港ドル(120億円)で、寄付は主に教育、科学研究、環境保護、災害救助などに使われてきました。

ここにきて、CSRの取り組みは、現金による寄付から地域発展のためのコミュニティ支援にシフトしています。例えば、MGMは、2018年に10,000時間以上の地域ボランティア活動を行ったとのことです。

また、マカオ国際マラソン、国際映画祭、マカオグランプリ(F1)へのスポンサードなどの芸術・文化・スポーツへの支援に加え、貧しい人々のために食料・衣類・薬を提供する慈善活動、奨学金の提供、孤児院や高齢者施設への慰問なども定期的に行われています。

さらには、温室効果ガス排出量の削減、生物多様性と天然資源の保護など、マカオの開発をサポートしながら世界レベルのグリーンツーリズムを築こうとしています。

 

◆さいごに

国内の最近の報道では、「カジノ=悪」として、問答無用のアンチカジノ論が大勢を占めていますが、このような素晴らしい取り組みがあることも、きちんと報道していただきたいものです。

加えて、本レポートも雇用者支援の項目で締められていましたが、大手のIR事業者の多くが様々な国で働きたい会社、福利厚生が充実している会社の上位にランクインしていることもお忘れなく。