
米国最大のスポーツイベントは、最大のギャンブルイベント
ざっくり言うと
- 今年のスーパーボウルには、2,600万人が賭けに参加し、68億ドルが賭けられる
- これは10人に1人以上のアメリカ成人がスーパーボウルで賭けをしている
- ただし、合法的な賭けをしているのは900万人のみ
米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)王座決定戦のスーパーボウルは、米国最大のスポーツイベントで、視聴率は40%超、約1億人が観戦すると言われています。
日本時間2020年2月3日にマイアミ(ハードロック・スタジアム)で開催される今年のスーパーボウルは、トランプ大統領と民主党候補指名争いに出馬しているブルームバーグ元ニューヨーク市長のそれぞれが、はじめて大統領選のCMを流すことでも話題になっています。ちなみに、 CMの出稿料は、30秒で約560万ドル(約6億円)と世界一高い広告とされています。
今年(第54回)の決勝戦のカードは、サンフランシスコ・49ersとカンザスシティ・チーフスで、激戦が予想され、30日0時時点での英国ブックメーカー ウィリアムヒルのオッズは、カンザスシティ・チーフス(1.8倍):サンフランシスコ・49ers(2.05倍)の僅差となっています。
あり得ないほど盛り上がるスーパーボウルですが、それはギャンブルの場においても例外ではありません。
◆米国最大のスポーツイベントは、最大のギャンブルイベント
アメリカ・ゲーミング協会(AGA)によると、今年のスーパーボウルには、昨年より300万人増となる2,600万人が賭けに参加し、68億ドルが賭けられると予想されています。これは、10人に1人以上のアメリカ成人がスーパーボウルで賭けをしていることになります。
アメリカ・ゲーミング協会に代わって調査を行ったMorning Consultによると、スーパーボウルに賭ける2,600万人のアメリカ人のうち、400万人近くが実店舗のスポーツブックで賭けを行います。これは昨年から25%増加しています。また、500万人近くがオンラインやモバイルで国内の合法的なブックメーカー、または、違法なオフショアのブックメーカーで賭けを行います。これは昨年から19%増加しています。
上記を足し合わせても900万人にしかならないのですが、残りの1,700万人は、いわゆる非合法のノミ屋、パーティーやイベントでのゲーム、または、家族や仲間内での気軽な賭けとなっています。
◆さいごに
2018年5月、米連邦最高裁判所がスポーツベッティングの解禁を認める判断を示してから、現在、米国では14の州で合法的なスポーツベッティングが提供され、さらに6つの州とコロンビア特別区が今後数ヵ月で合法的なスポーツベッティングが解禁される見込みです。
アメリカ・ゲーミング協会は、 今回のスーパーボウルの調査結果を発表する中で、「合法的なスポーツブックメーカーへのアクセスが増えたことで、略奪的な違法市場からギャンブラーを引き離すことに成功した。」と述べていました。
今年になってからも数件の違法カジノの摘発されていましたが、マリファナ同様、違法市場を壊滅させるためには合法化もひとつの手段ということですかね。
※サムネイル画像は、NFL公式サイトより