カジノホテルがコロナ検査の隔離施設に?(マカオ)

ざっくり言うと

  • マカオ政府は、カジノ事業者に隔離場所としてホテルの提供を要請
  • カジノ営業許可を持つ全6社は、この要請を拒否
  • 政府は、社会貢献活動が次のライセンス確保のための試験になりうると強調
  • SJM Holdingsは、政府に協力する姿勢に転じる

新型コロナウイルスは、3月25日時点で感染者428,405人、死者19,120人となり、世界各地で加速度的な拡がりを見せています。


3月25日時点:新型コロナウイルスの伝染状況確認マップ(ジョンズ・ホプキンス大学)

マカオは、政府による徹底した水際対策と早期のカジノ閉鎖によって、新型コロナの感染確認は3月15日まで40日連続でゼロとなっていましたが、16日以降、徐々に感染者は増え、3月24日時点で29人となっています。

 

◆ゲーミング事業者6社にとっての試験

マカオ政府は、今後、世界各地からマカオに戻ってくるマカオ居住者への検査のため隔離場所の確保を求められており、カジノ事業者に自主的なサポートを要請しているものの、その手配は難航しているようです。

2020年3月24日、マカオの賀一誠行政長官は、隔離場所に宿泊施設を提供することに合意したゲーミングコンセッション(カジノ営業許可)保有者が1社もなかったことを問題視し、ゲーミングコンセッション保有者の社会貢献活動が次のライセンス確保のための試験になりうると強調しました。

マカオのコンセッションの保有者(サブライセンス含む)は、SJM HoldingsWynn MacauGalaxy EntertainmentSands ChinaMGM ChinaMelco Resorts & Entertainmentの6社のみ。現在のコンセッションは2022年6月26日に満期を迎え、以降の営業許可は更新ではなく再入札で決定することになっています。

賀一誠行政長官は、「カジノ事業者たちは、真の意味で企業の社会的責任とは何かを再考すべきだ。社会的責任とは、人々に多くの物資を寄付することではない。社会全体が課題に直面したとき、一丸となって大きな責任を担い、協力しなければならない。」とカジノ事業者のサポートを強く求めています。

 

◆1番に手を挙げたSJM Holdings

GGGRAsiaの報道によると、SJM Holdingsは、マカオ政府が検疫施設として使用するために「すぐにホテルを利用できるようにしたい」との声明を発表したと伝えています。

SJM Holdingsは、「現在、マカオの非居住者労働許可証も持つ中国本土居住者の越境移動が規制されているため、SJMが運営するホテル客室の大半は、珠海(マカオに隣接する中国南部の広東省の都市)に居住する非マカオ居住従業員に割り当てられており、SJMはホテルのリソースを拡充し、政府のコロナ対策業務をサポートするためのホテルを近日中に稼働させることを検討している。」と声明を発表しました。

 

◆さいごに

さきほど、テレビの記者会見で小池東京都知事が今週末の外出自粛要請を出していました。オリンピックの延期が決まったことで、こうも対応が変わるものかと苦笑いではあります。

カジノ事業者にとっては、あまりにも酷な要請につき、今後、競合他社が追随するのか気になるところです。