
SMJグループ、次の一手は日本?
ざっくり言うと
- 2018年6月15日、メルコリゾーツ社が超豪華ホテル「モーフィアス」を開業。
- メルコリゾーツ社は、マカオのカジノ王ローレンス・ホー氏が率いるSJMグループ。
- ローレンス・ホー氏は過去に、日本のIRに約1.1兆円以上の投資を検討すると発言。
参照記事
CAZYはこう思う

CAZY
カジノ&リゾート研究所
マカオが以前の活気を取り戻しています。マカオ政府博彩監察協調局の発表によると、2017年の累計カジノ売上は、19.1%増の約3.72兆円で4年ぶりに対前年プラスとなっています。
マカオのカジノは、中国からの富裕層に支えられ急成長してきましたが、2014年からの習近平国家主席の汚職撲滅キャンペーンの影響で、2015年には34.3%減の約3.4兆円と2年連続前年割れとなっており、その成長には陰りが見えていました。
そこで、富裕層をターゲットにしたカジノから、ファミリー向けの観光やIRに力を注ぎ、奇跡のV字回復となっています。
ここでマカオのカジノの歴史を振り返って見ると、1999年に中国に返還され、2002年に入札でカジノ経営権を取得した3社が中心になって、マカオカジノの急成長を支えてきました。
①マカオのカジノ王スタンレー・ホー氏率いるSJM(澳門博彩控股有限公司)
②香港系のギャラクシー・カジノ社(サンズ社は、ギャラクシー社のサブライセンスで営業)
③博打からエンターテインメントの街にラスベガスを導いたのがスティーブ・ウィン氏率いるウィン・リゾーツ社
2004年 サンズ・マカオがオープン
2006年 ウィン・マカオがオープン
2007年 ベネツィアンがオープン
2007年 MGMグランド・マカオがオープン
カジノ売上は、2006年にラスベガスを超え、2012年にはラスベガスの4倍、2013年には7倍と急成長を遂げたものの、2014年以降、習近平国家主席の汚職撲滅キャンペーンの影響で衰退が続いていました。
2015年に本記事にあるメルコ・クラウン社が32億ドルを投じて、アジア最高峰のエンターテインメント・リゾート「スタジオシティ・マカオ」を開業しています。
ローレンス・ホー氏は、過去に、日本のIRに100億ドル(約1.1兆円)以上の投資を検討すると発言し、本記事では、日本のカジノ解禁に向けて2週間に1度のペースで日本を訪れミーティングを重ねているとのことです。今回、カジノ法案が成立を受けて、ローレンス・ホー氏の次のチャレンジが現実に近づいているようです。