ウィン社、ディーラーに560万ドルを支払い和解へ(ラスベガス)

ざっくり言うと

  • ウィン社は現役・元ディーラーに560万ドルを支払うことで合意
  • 15年にわたるチップ紛争に終止符が打たれる
  • 2013年と2018年、失われたチップ5,000万ドルを取り返す連邦訴訟を起こされていた

2021年3月26日、ウィン・リゾーツ社は、Wynn Las VegasとEncoreで働いていた推定1,000人の現役・元テーブルゲームディーラーに総額560万ドル(約6億2,000万円)を支払うことで合意し、15年にわたるチップ紛争に終止符を打ったとのことです。

Wynn Resorts to pay $5.6M to settle tip dispute with dealers
(ウィン・リゾーツ社、ディーラーとのチップ紛争を解決するために560万ドルを支払う)

Wynn Resorts to Pay Dealers $5.6M, Resolving 15-Year Feud Over Tips
(ウィン・リゾーツ社、ディーラーに560万ドルを支払い、15年間のチップをめぐる争いを解決へ)

Wynn to pay Vegas dealers $5.6M over tip dispute
(ウィン社、チップ問題でラスベガスのディーラーに560万ドルを支払う)


ラスベガスのカジノでは、ディーラーがお客からもらったチップを一旦、チッププールにストックし、後からゲーム運営に携わったスタッフで分配する仕組みとなっています。ディーラーがお客から、直接チップを受け取ってしまうと、そこで不正が生まれかねないからです。

そして、チッププールにストックされたチップは、ディーラー、インスペクター、フロアパーソン、ピットボスなど、直接、ゲーム運営に携わるスタッフで分配されます。

2006年、ウィン社の当時のCEO スティーブ・ウィン氏は、「フロア・スーパーバイザー」と「ピットボス」を統合し、新たに「カジノサービス・チームリーダー」という役職を新設しました。

ウィン・ラスベガスは、ストリップ地区のカジノの中で、「カジノサービス・チームリーダー」という役職があり、ディーラーのチッププールをその他の従業員に分配することを認めた唯一のカジノとなります。

それに納得のいかないディーラーたちは、2013年と2018年、失われたチップ5,000万ドルを取り返すために、ウィン社に対して2つの連邦訴訟を起こしました。

ウィン社は、「カジノサービス・チームリーダー」がディーラーの給与やシフトに影響力を持たず、ディーラーを懲戒する権限もないため、管理職のスーパーバイザーではなく、また、「カジノサービス・チームリーダー」は「ピットボス」を兼ねるためチップを受け取る権利があると主張してきました。

2018年、ウィン氏の後を継いでCEOに就任したマット・マドックス氏は、ディーラーの給与を時給2ドル上げ、年間で約4,000ドルの昇給を実施し、「カジノサービス・チームリーダー」にチッププールの約12%を支払うことをルール化し問題解決を図りますが、双方が納得する結果には至りませんでした。

そして、今回、ウィン社はディーラーに560万ドルを支払うことで、15年間のチップをめぐる争いに終止符が打たれました。

ラスベガス・レビュー・ジャーナルの計算によると、推定1,000人の現役・元ディーラーに対して、一人当たり最大4,170ドルが支払われることになります。

 

◆さいごに

労働債務や訴訟を抱えたままではカジノ売却の揉め事になるため、560万ドルを支払って和解したということでしょうか。いずれにしても、ディーラーにお金が戻って何よりです。