パスト・ポスティング(後張り)のイカサマで逮捕(マカオ)

ざっくり言うと

  • マカオのカジノで中国人4人がパスト・ポスティングのイカサマ
  • ゲーム結果確定後に当たり目にチップを移動させる手口で約350万円を搾取
  • パスト・ポスティングの手口を明らかにした名著『カジノのイカサマ師たち』

2021年4月11日、マカオ新聞が報じた記事によると、マカオのカジノでイカサマによって約350万円を詐取した中国人ギャンブラー4人のうちの1人が逮捕されたとのこと。

「警察発表によれば、今年(2021年)1月16日にIRの保安担当から監視カメラ映像により不正行為が確認されたとする通報があったとのこと。仲間とみられる4人組のギャンブラーが「シックボウ(大小)」のゲーミングテーブルを囲み、3人が目隠し役となり、ディーラーの隙をついてゲーム結果確定後に5000香港ドル(日本円換算:約7万円)分のチップを配当50倍の当たり目に移動する手口で25万香港ドル(約350万円)分のチップを詐取。その後、カジノを出て中国本土に逃亡したという。」(マカオ新聞より)

 

◆イカサマの手口を明らかにした名著

パスト・ポスティング(Past-Posting)とは、当たりが確定した後(もしくは受付終了後)にベットする(またはベットを取り下げる)、極めてシンプルなイカサマです。

「カジノのイカサマ師たち」 ,リチャード・マーカス(著), 真崎義博(訳),文藝春秋



この本が名著と言われる所以は、何よりも実話であること。パスト・ポスティングの世界では殿堂入りとなる歴代の名イカサマ師が登場し、パスト・ポスティングの誕生からその進化の過程、パスト・ポスティングのテクニックまでも包み隠すことなく詳細に描かれています。

とくに、驚愕すべきはその描写の細かさ。主人公のイカサマ師だけでなく、ディーラー、フロアマン、ピットボスなど、すべての登場人物の息づかいまでも伝わってきそうな生々しさです。

本書は、文庫にもかかわらず573ページもあり、感覚的には8割がカジノ内のできごと、5割がパスト・ポスティングの描写といったところでしょうか。とにかく、この本を1冊読めばパスト・ポスティングの何たるかがすべて理解できるいっても過言ではありません。


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◆さいごに

現在のカジノでは、チップにはRFIDタグが埋め込まれ、高性能な監視カメラによって誰がどこにいくら賭けたのかが把握されているにもかかわらず、年に数回見かけるパスト・ポスティング(後張り)のイカサマ。

この手口は、よっぽど古いセキュリティシステムのカジノならまだしも、最近のカジノではほぼ通用しなくなっています。今の時代、パスト・ポスティング(後張り)は、まったく割りにあわないイカサマにつき、無駄な努力はやめましょう。