1.2倍配当のBJを違法と訴えたプレイヤー敗訴

ざっくり言うと

  • ブラックジャックの1.2倍配当を違法としてカジノを訴えた本件
  • 最高司法裁判所は、1.2倍配当を適法だとして訴えを棄却
  • 1.2倍配当のBJと「000」のルーレットには近寄らないが賢明

2021年6月23日、2019年にオープン当時のアンコール・ボストン・ハーバー(Encore Boston Harbor)がブラックジャックの1.2倍配当を違法として訴えられた件、判決が出ました。

Blackjack Players Who Sued Massachusetts Casinos Over ‘Illegal’ Odds Learn House Always Wins
(マサチューセッツ州のカジノを「違法」オッズで訴えたブラックジャックプレイヤーは、カジノが常に勝つことを学ぶ)

過去記事:ブラックジャックの1.2倍配当でカジノが訴えられる(ボストン)

 

一般にブラックジャックのゲームでは、ブラックジャック(Aと絵札・10の組み合わせの21)で賭け金に対して1.5倍(3 to 2)の配当がなされてきました。

しかしながら、ブラックジャックのゲームは、ハウスエッジ(胴元の取り分)が約1%と、極めてカジノ側が儲かりにくいことから、最近ではBJ成立時の配当を1.2倍(6 to 5)にするカジノが増えています。

原告のプレイヤーは、BJの1.5倍配当を1.2倍配当にすると、1ハンドあたりの平均ベット額が50ドルの場合、1時間あたり35.60ドルの損失を被ることになり、この平均的な損失額に、1テーブルあたりプレイヤー5人、20テーブル、カジノの営業時間(24時間)を掛け合わせると、アンコール・ボストン・ハーバーが毎日顧客から8万5,440ドル、毎年3,000万ドル以上を搾取していると主張しています。

そして、原告は、マサチューセッツ州で1.2倍配当のブラックジャックは違法であり、カジノは1.5倍配当を支払うべきだとして訴えを起こしました。

 

◆判決はプレイヤーの敗訴

最高司法裁判所は、ゲームの配当オッズがアンコール・ボストン・ハーバーの各ブラックジャックテーブルに明確に印刷されていること、また、最低ベット額の高い1.5倍配当と低い1.2倍配当の両方のテーブルがある中で、プレイヤーが自ら1.2倍配当を選んでいることを理由に、プレイヤーの訴えを棄却しました。

本件は、マサチューセッツ州ゲーミング委員会のルールブックの記載ミスから生じたもので、1.2倍配当で支払われる標準的なブラックジャックゲーム(6デックス、8デックス)とシングル・デック(ハンドヘルド)の「6/5ブラックジャック」を混同したことに起因するとのことです。州の規則が禁止しているのは後者のゲームだけです。


The Truth About 6:5 Blackjack(5分56秒、英語)


◆さいごに

コロナ禍で久しくラスベガスに行けていませんが、最後に行った2019年末には、最低ベット額の低いブラックジャックのテーブルは1.2倍配当に、ルーレットには「000(トリプルゼロ)」が設けられ、プレイヤーに厳しいテーブルが随分増えていました。

ブラックジャックの1.2倍配当とルーレットの「000(トリプルゼロ)」は、たとえ最低ベット額が低くても絶対に近寄ったらアカンやつです。

余談ですが、カジノが最も嫌う客は、大きく賭けての1回勝負か、2回勝負しかやらない客です。
その理由は、これが客の勝つ確率が最も高くなる賭け方だからです。

1.2倍配当のブラックジャックや「000(トリプルゼロ)」のルーレットに賭けるぐらいなら、最低ベット額が高くても条件のいいテーブルで数回、大勝負するのが鉄則です。


過去記事:悪魔のルーレットが増殖中(ギャンブラーの破産問題より)