大暴落!カジノ関連株で約2兆円が消滅(マカオ)

ざっくり言うと

  • カジノ規制の見直し案が提示され、規制強化の可能性が浮上
  • サンズ・チャイナは34%下落、ウィン・マカオは29%下落
  • ギャラクシーは20%下落、MGM・チャイナは27%下落

2021年9月15日、マカオのカジノ株が大暴落しました。
この暴落で、マカオのカジノ事業者の株価は、約2兆円分の時価総額が消滅しました。

サンズ・チャイナは34%下落、ウィン・マカオは29%下落、ギャラクシー・エンターテインメント・グループは20%下落、MGM・チャイナは27%下落。

また、ブルームバーグ・インテリジェンスのマカオカジノ指数は23%下落し、2005年の導入後で最大の下げを記録。JPモルガン・チェースは、カジノ運営会社6社の投資判断を「中立」ないし「売り」に引き下げています。


◆サンズ・チャイナ


(出典:Bloomberg)


◆ウィン・マカオ


(出典:Bloomberg)


◆ギャラクシー・エンターテインメント・グループ


(出典:Bloomberg)

◆MGM・チャイナ


(出典:Bloomberg)

 

◆暴落の原因

今回の暴落は、2021年9月14日、マカオ政府が開催したカジノ法改正に関するパブリックコメントの記者会見で、カジノ規制の見直し案が提示され、関連企業への規制が強化される可能性が浮上したことによります。

パブリックコメントでは、下記の9つの重点ポイントが挙げられています。

①カジノ経営権の発給数
②経営権付与期間
③契約事業者監督のための法的要件強化
④従業員保護
⑤契約事業者、カジノ仲介に及びパートナーに対する審査メカニズムの強化
⑥政府代表の派遣
⑦ノンゲーミング要素を含むプロジェクトの推進
⑧社会的責任
⑨刑事責任及び行政処分制度の明確化。

とくに、暴落の引き金になったのは、「⑥政府代表の派遣」で、資金調達の融資や利益配分の際、政府の大きな介入が示されたことです。

『14日に公表されたカジノ法改正に向けた提案は、カジノの世界的中心地としてのマカオを根本から変える可能性もある。同案によれば、政府はカジノ各社を「監督」する代表を指名し、現地の出資比率を引き上げる方針。各社は配当などで利益を分配する前に「政府の認可」を得る必要があるという。詳細はほとんど示されていないが、全体的なアプローチはこれまでのマカオでは見られなかった厳しい審査水準となっている。』(Bloombergより)

中国、マカオのカジノ規制強化へ-利益分配で「政府の許可」必要にも

 

◆さいごに

わずか1日で34%の下落ということは、アメリカカジノの活況を信じて3倍のレバレッジで信用買いしていたら破算です。他のどのギャンブルより恐ろしい話です。

余談ですが、香港がイギリスから中国に返還されたのが1997年、マカオがポルトガルから中国に返還されたのが1999年。最近の香港・マカオは、大きく悪い方に向かっているように感じます。

マカオのコンセッション(カジノ経営権契約)の満期日は2022年6月26日で、残すところわずかとなっています。そして、マカオ政府は、既存契約の延長ではなく再入札の方針を示しており、今後、悪い方の驚きが増えそうな気がします。