
4,096分の1で百万長者!ってどうなの?
ざっくり言うと
- <4,096人に1人が百万長者!>の触れこみで人気上昇中の「当たるんです」
- 「当たるんです」の還元率は69.75%
- 当せん確率だけを見れば2割程度ルーレット有利
<4,096人に1人が百万長者!>の触れこみで人気上昇中のロトタイプのくじ「当たるんです」。
最近、広告をよく見かけるので、「当たるんです」について冷静に考えてみました。
(僕がこちらの広告に追いかけられているだけなのかもしれませんが)
「当たるんです」は、オートレースの結果で当せん番号が決定するロトタイプのくじです。
公式ページでは、以下の説明がなされています。
「当たるんです」は経済産業省が所管する小型自動車競走法に基づき地方自治体が主催する公営競技(オートレース)をロトくじ感覚で楽しめる高確率の重勝式投票券です。
「当たるんです」の特徴は、大きくは以下の4点。
①発行口数は1セット4,096口。4,096口のうち必ず1人が当たる仕組みで、諸経費を引いた4,096口分の投票券の売上を当せん者の1人が総取り。
②4,096口の購入予約が集まった時点で注文が確定し、確定時点から 最短で行われるレースで当せん番号が決定。
③「当たるんです」はコンピュータがランダムで選んだ抽選番号を発行するため、オートレースやロトくじの知識は一切不要。
④投票券は3種類。
1口の金額によって、当せん金額が異なります。
「ミニ当たるんです」1口500円で、最大当せん金は143万円
「メガ当たるんです」1口3,500円、最大当せん金は1,000万円
「ギガ当たるんです」1口35,000円で、最大当せん金は1億円
当せん確率は、ミニ、メガ、ギガ、いずれも1/4,096。
※対象の4レースで1レース8車立につき、1/8x1/8x1/8x1/8=1/4,096
ちなみに、先日、「宝くじを何年買い続けたら、累積の1等当せん確率は99%を超える?」という興味深い論考がニッセイ基礎研究所より寄稿されていました。
こちらの論考では、ジャンボ宝くじ(1等の当選確率1000万分の1)を1年で18万円分買う場合、1万年買い続けても1等に当たる確率は39.3%。確率が50%を超えるのは1万3,863年後、確率が99%を超えるのは9万2,103年後とのこと。
◆1番人気は、手軽さがうけて「ミニ当たるんです」。
「ミニ当たるんです」の当せん状況を調べてみると、2019年3月は12日こそ当せんは1本だけですが、それ以外は今日までコンスタントに2本当せんが出ていました。ちなみに、2019年2月28日は「メガ当たるんです」も1,003万円の当せんが出ていました。
◆控除率は、30.25%(還元率69.75%)。
※還元率計算方法:1億円÷(35,000円×4,096口)=0.6975
◆当せん金には、税金がかかります。
「当たるんです」は、総務省管轄のいわゆる宝くじ(ジャンボ宝くじ、ロト6など)ではありません。宝くじは50%を超える控除率から、たびたびぼったくりと揶揄されることもありますが、その代わりに当せん金には所得税も住民税もかかりません。
一方で、「当たるんです」は、いわゆる宝くじではないため、当せんすると一時所得と見なされ税金がかかります。税額は総所得金額によるため一概には言えませんが、
「ミニ当たるんです」を500円買って143万円に当せんした場合、
(143万円(当せん金)-500円(購入費)-特別控除50万円)÷2=46万円(課税対象金額)
46万円が課税対象となります。所得税は、一時所得を含む課税総所得が0~195万円の場合は所得税率5%、課税総所得195~330万円は10%、課税総所得330~695万円では20%となります。この他に住民税もかかります。ちなみに「当たるんです」は、ネット経由で購入し払戻しは銀行を介すため、申告は必須と考えた方がよさそうです。
ネットの普及により、公営ギャンブルがより身近になる一方で、今後のカジノ誕生も含め、税金の徴収はかなり厳しくなっていくことが予想されます。納税は国民の義務であることをお忘れなく!
税金の未申告についての詳細は過去記事「公営ギャンブルの大穴的中!8割が未申告?」を参照ください。
◆最後に、4,096分の1をカジノで的中させるには?
「ミニ当たるんです」は1口500円で、4,096分の1で143万円の当せん。1万円(20口)購入に換算すると205分の1で143万円の当せんとなります。
今回は、イメージしやすいのでルーレット(アメリカン式)で1万円を143万円に増やす確率をシミュレーションしてみました。
赤黒(確率は19分の9、配当は2倍)を倍々で賭け続けた場合、1万円スタートで7回続けて当てれば128万円。当せん確率は187分の1です。
もうひとつ別の賭け方で、1万円スタートで赤黒を2回続けて当てて4万円。その4万円を1点賭け(確率は38分の1、配当は36倍)で当てれば144万円。当せん確率は169分の1です。
「ミニ当たるんです」の205分の1に対してルーレットは169分の1で、当せん確率だけを見れば2割程度ルーレット有利。ただし、現時点ではルーレットは国内では遊べませんし、ネットで簡単に購入できる「ミニ当たるんです」の手軽さは魅力です。結局のところ、好みの問題になるのですが、個人的な感想としては、今のパチスロに1万円使うぐらいなら、はるかに夢があるということですかね。
※「ミニ当たるんです」もカジノも税金がかかるという点では同様です。
※サムネイル画像は、当たるんです公式ページより。