カジノの「あご・あし・まくら + さいふ」コンプ

ざっくり言うと

  • コンプ(comp)とはComplimentary(無料)の略
  • カジノはギャンブル以外のサービスを充実させることで集客力を増大
  • 一般的にコンプはゲーミング収益(賭金総額-払戻金)の約3割

超快適なビジネスクラスで海外に渡り、カジノまではリムジンで送迎、スイートルームに泊まって、豪華な食事でお腹を満たす。

ギャンブラーなら誰もが憧れる「あご・あし・まくら」付のカジノ三昧。

「あご・あし・まくら」とは、本来は落語の寄席で使われていた隠語で、主催者があご(食事代)・あし(交通費)・まくら(宿泊費)を負担することを意味します。また、タイトルに(あご・あし・まくら )「+ さいふ」 を付けたのは、うまくやればお金も返ってくるというお得な話です。

あご(食事代)

あし(交通費)

まくら(宿泊費)

さいふ(無料プレイクーポン・キャッシュバック)


これから数回にわたって、カジノの「あご・あし・まくら+さいふ」と言われるコンプについて紹介します。

第1回:コンプとは?(今回)
第2回:どのぐらいのコンプが貰えるの?
第3回:コンプは天使?それとも悪魔?


◆コンプとは?

コンプ(comp)とはComplimentary(無料)の略で、カジノのゲームに費やした金額や時間に応じて、割引特典や無料特典が受けられる顧客サービスのことです。

例えば、韓国パラダイス・シティの2019年4月限定のコンププログラムでは、下記のフロントマネー(※)を預ける(バイインする)ことで、ご宿泊代と航空券代補助のコンプが提供されていました。

₩5,000,000・・・ 航空券補助(30万₩)
₩10,000,000・・・航空券補助(30万₩), スタンダードルーム1泊
₩20,000,000・・・航空券補助(50万₩), スタンダードルーム2泊
₩30,000,000・・・航空券補助(50万₩), スタンダードルーム3泊又はスイートルーム2泊

※₩10(10ウォン)=1円
※フロントマネーとは、カジノにあらかじめ一定金額を預け(デポジット)、それだけの金額をカジノで使う意志を示すものです。

つまり、100万円を1回転させれば、3万円の航空券補助とパラダイス・シティの豪華な部屋が1泊無料となります。100万円分のプレイをして100万円の配当が得られればコンプ分は丸儲け、仮に5万円負けてもコンプで相殺ということです。

カジノでそれなりの金額をプレイするなら、コンププログラムを活用しない手はありません。また、そこまでカジノで遊ばない人でも、カジノにはお得なコンプが多数用意されています。


◆なぜカジノはコンプを用意するのか?

ラスベガスであれ、マカオであれ、シンガポールであれ、ルールに多少の違いはあってもバカラはバカラ、ブラックジャックはブラックジャックです。カジノは、ゲーム内容では差別化ができないため、ギャンブル以外のサービスを充実させることで集客力を増大させるのですが、その最たるものがコンプに他なりません。

では、どのぐらいの金額がコンプに使われるかというと、一般的にコンプはゲーミング収益(賭金総額-払戻金)の約3割を占めます。仮にゲーミング収益(カジノの勝ち分)が1,000億円であれば300億円がコンプとして顧客に還元されます。言わずもがなですが、競馬、パチンコ、宝くじなどの他のギャンブルには、このような顧客に利益を還元する仕組みはありません。

また、一般的にコンプのコストは経費として収益から控除できるため、カジノは大盤振る舞いでコンプを提供し、収益の極大化を図っています。余談ですが、現在の日本カジノ議論の中では、収益からの控除が認められるのは法人税のみで、カジノ税(ゲーミング収益の30%)においては控除できない方向で話が進んでいます。

一方で、経営的な視点で見ると、コンプはカジノ経営を悪化させる最大の要因となっており、景気が悪いと噂されるアトランティックシティの某カジノではコンプ比率は約4割にも達し、宿泊・飲食部門の売上の半分以上がコンプとなっていました。


今回は序章として、コンプの概要のみの説明となりましたが、次回はコンプを貰う方法や、どのぐらいプレイしたらどのぐらいのコンプが貰えるのかなど、具体的な話を紹介する予定です。

第2回:どのぐらいのコンプが貰えるの? に続く