カジノは遊ぶ場所であって、稼ぐ場所にあらず

ざっくり言うと

  • 基本的に期待値が100%を超えるギャンブルは存在しない
  • カジノのスロットマシンとパチスロはまったく別のギャンブル
  • カジノのスロットマシンは純粋な運任せのゲーム
  • パチスロは高設定の台を探し当てるゲーム

ギャンブルファンの中には、「自分はギャンブルが強い」、「勝ち方を知っている」、「ギャンブルの女神がついている」、「ツキのながれが見える」などと豪語する輩が少なからず存在します。先人は「類は類を呼ぶ」とうまいことを言ったもので、恥ずかしながらCAZYの周りには、異常なほどたくさんの輩がいます。

ギャンブルでの勝ちを意味するこれらの言葉は、一見似てはいても、まったく次元の異なる概念です。前者の「自分はギャンブルが強い」、「勝ち方を知っている」は、知識や技術をバックボーンとしており、ハウスエッジ(胴元の取り分)が大きいゲームには近寄らない、数学的に不利な賭け方をしない、数学的に有利な時に大きく賭けるなど、ギャンブラーの努力によって向上できるものです。

一方で、後者の「ギャンブルの女神がついている」、「ツキのながれが見える」は、何ら科学的根拠を持たず、言葉を選ばずにいえばオカルトの一種と考えて差支えないと思っています。

CAZYがもっとも尊敬する理論派ギャンブラー、正確にはギャンブルを研究する学者の谷岡一郎氏は、あらゆるギャンブルを確立・統計論でぶった切り、ギャンブルにおけるツキまでも数学によって明らかにします。

 

◆ツキなどというものは存在しない

『客観的(科学的) にひとことで表現するならば「ツキとは統計上のゆらぎ(長い時間プレイすれば必ず起こる連続した勝ち負けの大波)」であると言える。つまり、連勝・連敗は、統計上必然的に起こる事象である。そして、連勝・連敗それぞれの渦中にいる人がそれを、「ツキがある」とか「ない」とか考えるだけのことである。誤解を恐れず、別の言葉で表現するならば、「ツキなどというものは存在しない。存在するのは統計上の必然にすぎない」とも言える。』(『ツキの法則 「賭け方」と「勝敗」の科学 』より)

ギャンブルに関する本の中でCAZYが1冊だけを選ぶとしたら、間違いなく20年以上前に書かれた谷岡先生の『ツキの法則 「賭け方」と「勝敗」の科学 』(PHP新書)を挙げます。既に本書を読んでいるギャンブラーは少なくないと思いますが、Amazonでは中古本なら1円、Amazonプライムでは無料で公開されているので、未読のギャンブラーは絶対に読むべき1冊だと思います。誤解のないよう付け加えますが、決して確率論だけに従ってギャンブルをしろということではなく、自身のおかれている状況を正しく理解できていることが何よりも重要だからです。

 

◆確実に勝てるギャンブルなど存在しない

基本的に期待値(賭け金を取り戻す割合)が100%を超えるギャンブルは存在しません。例外中の例外として、クラップスで一定の条件でのみ賭けることができるオッズベッド(期待値は100%)、ビデオポーカーの一部の機種(Deuces Wildを最適戦略に従ってMAXベットでプレイした場合の期待値は約101%)はありますが、それ以外に期待値が100%を超えるギャンブルを聞いたことがありません。

ただし、ポーカーや麻雀などプレイヤー同士がスキルによって競い合うゲーム、パチンコやパチスロのような台に優劣のあるゲーム、ブラックジャックのカードカウンティングのようなルール上グレーとされるものは除きます。

ギャンブルにおいては、短期的なプレイヤーの一喜一憂はあっても、長期的には胴元の勝ちが数学的に裏付けられており、結果、カジノ事業者が株式市場に上場でき、投資の対象になり得るのです。つまり、ギャンブルにおける唯一の必勝法は胴元になることしかありません。

余談ですが、カジノのスロットマシンとパチスロは、コインを増やすことを目標にする点においては似ていますが、まったく別のギャンブルです。カジノのスロットマシンは純粋な運任せのゲームであり、パチスロは高設定の台を探し当てるゲームです。つまり、パチスロは、「最近この台は出ていないから、そろそろ高設定が入るかも」「当たり方が高設定っぽいので打ち続けよう」と高設定の台をつかめるかがポイントであり、その上でどれだけの当たりを引けるかは運任せのゲームとなります。それゆえに、客離れや規制によって高設定が入りづらくなっている今のパチスロは、面白みが激減していると言わざるを得ません。

 

◆さいごに

最近でこそ、遊び方が変わって(ほとんど賭けなくなって)負けることも少なくなりましたが、それまでの約30年間、CAZYはカジノで勝ったことがほとんどありませんでした。一時の勝ちはあっても、勝ち分を全部その後の賭けに突っ込んでしまうので、最後はいつもオケラになってしまいます。

そんな愚行を笑い続けるギャンブル仲間も少なくありませんが、自身はそれでも十分楽しめていたので、それはそれでいいと思っています。負けるのが嫌なら、そもそもプレイヤー不利のカジノになんて行かなければいい話です。また、本気で稼ごうと思うなら、運任せの赤黒より、しっかり勉強して株やFXをやった方が、同じ2択でもまだましな訳で。

それでもCAZYがカジノに通い続けるのは、純粋にギャンブルが好きということもありますが、それ以上にカジノの雰囲気が好き、他のギャンブラーの一喜一憂を見るのが好き、豪華なホテルで過ごすのが好き、ショーを見るのが好き、展示されている芸術作品を見るのが好き、世界の美味しい料理を食べるのが好きなど、カジノを好きな理由を挙げればきりがありません。

一方で、これらの満足を得るために、苦痛以上の何ものでもない長時間のフライトに耐え続けていることを考えれば、喫煙者のCAZYにとって、日本カジノは魅力しかありません。