ヤラセ疑惑のスクラッチ、当せん確率から真偽をさぐる

ざっくり言うと

  • わんにゃんスクラッチの控除率(胴元の取り分)は45%
  • 1等 500,000円の当せん確率は、0.0024%(41,665枚に1枚)
  • 3等 10,000円の当せん確率は、0.1%(1,000枚に1枚)
  • 4等 2,000円の当せん確率は、1%(100枚に1枚)

サンドウィッチマンとKis-My-Ft2(キスマイ)による人気バラエティー番組「10万円でできるかな」宝くじ企画にヤラセが発覚したと週刊新潮が報じた件。

この疑惑に関して、テレビ朝日は、下記の社内調査結果と見解を発表しました。

「一部報道について番組からのお詫びとご報告」(一部抜粋)
「スクラッチ宝くじ」企画については、当たりの傾向や法則を少しでも確認し、スクラッチの開け方をどう見せるかなどを検討するために、事前に10万円分以上の宝くじを購入したことがあったことは事実です。(中略)本番では新たにロケ中に購入したスクラッチ宝くじを使用しており、事前に傾向と法則の確認のために削ったスクラッチ宝くじを実際の撮影で使用することはありません。番組公式HPより)

一方で、ヤラセを報じた週刊新潮は、実際にヤラセに加担した番組スタッフの証言として、「当たりだと思われるスクラッチを撮影用にキープし、本来の資金10万円の数倍の額が注ぎ込まれた」と報じています。

 

◆スクラッチの期待値と当せん確率は?

今回、問題とされているのは、2019年7月15日の放送でゲストは東山紀之、塚本高史の回。たまたまCAZYはリアルタイムで観ていたのですが、東山紀之が当たりを連発させて、同氏の引きの強さは半端ないと思ったことを覚えています。そこで、今回は、当たりの連発がどのぐらい不自然なのかを当せん確率から検証します。

早速、該当回の番組をYoutubeを探したのですが、残念ながら該当動画は見当たりませんでした。おそらく削除されたものと思われます。そこで、2019年2月15日現在で購入できるスクラッチをベースに、その当せん確率を探ってみます。

現在、購入できるスクラッチは、下記の2種類です。


●わんにゃんスクラッチ アメリカンショートヘア2 ラッキートライアル

(第829回 全国自治宝くじ)

発売期間:2020/2/12~2020/2/25
単価:1枚200円
発売枚数:400万枚
当せん金・本数:
1等 500,000円 96本
2等 100,000円 320本
3等 10,000円 4,000本
4等 2,000円 40,000本
5等 1,000円 80,000本
6等 200円 400,000本

期待値:総当せん金/総売上=3.6億円/8億円=45%
当せん確率;
1等 0.0024%(41,665枚に1枚)
2等 0.008%(12,500枚に1枚)

3等 0.1%(1,000枚に1枚)
4等 1%(100枚に1枚)
5等 2%(50枚に1枚)
6等 10%(10枚に1枚)

 

●ワンピーススクラッチ ハンコック ハッピーカウント
(第2460回 東京都宝くじ)

発売期間:2020/2/5~2020/2/18
単価1枚200円
発売枚数:70万枚

当せん金・本数:
1等 3,000,000円 7本
2等 50,000円 28本
3等 10,000円 210本
4等 3,000円 3,500本
5等 1,000円 14,000本
6等 200円 70,000本

期待値:総当せん金/総売上=0.63億円/1.4億円=45%
当せん確率;
1等 0.001%(100,000枚に1枚)
2等 0.004%(25,000枚に1枚)

3等 0.03%(3,333枚に1枚)
4等 0.5%(200枚に1枚)
5等 2%(50枚に1枚)
6等 10%(10枚に1枚)

 

◆数字は嘘をつかない

番組で買っていたのは、ゲストチームが「わんにゃんスクラッチ」を4万円分の200枚購入で、当せん金の合計は1万7,000円

1等 500,000円の当せん確率は、0.0024%(41,665枚に1枚)
2等 100,000円の当せん確率は、0.008%(12,500枚に1枚)
3等 10,000円の当せん確率は、0.1%(1,000枚に1枚)
4等 2,000円の当せん確率は、1%(100枚に1枚)
5等 1,000円の当せん確率は、2%(50枚に1枚)
6等 200円 の当せん確率は、10%(10枚に1枚)

4万円分(200枚)のスクラッチを買って1等、2等が当たらないのは確率的にしょうがないとして、3等の1万円ですら当たる確率は20%となかなかの厳しさで、4等の2,000円が当たるのは確率的にわずか2枚、5等の1,000円が当たるのは確率的に4枚、6等の200円が当たるのは確率的に20枚です。

4万円分買って、運よく3等の1万円が当たれば当せん金の総額は2万2,000円(払戻し率55%)、運悪く3等の1万円が当たらなければ当せん金の総額は1万2,000円(払戻し率30%)と、かなり分の悪いギャンブルとなっています。

番組では、3等の1万円は当たっていなかったはずなので、1~3等の除いた理論値1万2,000円に対して実績1万7,000円と1.4倍。ヤラセがあったかもしれない程度の結果です。


一方で、キスマイチームは、「ワンピーススクラッチ」を5万円分の250枚購入で、当せん金の合計は3等5万円を含む6万8,000円。番組で購入した白ひげバージョンと現在購入可能なハンコックバージョンでは、当せん金の分布が異なるため参考まで。

<ハンコックバージョン>
1等3,000,000円の当せん確率は 0.001%(100,000枚に1枚)
2等50,000円の当せん確率は 0.004%(25,000枚に1枚)

3等10,000円の当せん確率は 0.03%(3,333枚に1枚)
4等3,000円の当せん確率は 0.5%(200枚に1枚)
5等1,000円の当せん確率は2%(50枚に1枚)
6等200円の当せん確率は10%(10枚に1枚)

 

◆さいごに

番組サイドは週刊新潮の告発を否定していますが、万一、そこにヤラセがあったとしたら、スクラッチが当たりやすいくじだと視聴者を誤認させた罪は甚大。

また、告発した番組スタッフのコメントでは、ヤラセの事実はサンドウィッチマン、Kis-My-Ft2(キスマイ)には伝えられていなかったとのことで、本件での最大の被害者はサンドウィッチマンとKis-My-Ft2なのかもしれません。

ちなみに、スクラッチの発売枚数を知るために、近所の宝くじ売り場に出向いてわんにゃんスクラッチを5枚、ワンピーススクラッチを5枚、2,000円分買ってきました。早速、家に帰って削ったところ、わんにゃんスクラッチで5等 1,000円が1枚、6等 200円が1枚当たっていました。2,000円の投資で1,200円の払い戻しなので回収率は60%と、なかなかの引きの強さでした。