カジノ計画再検討を!コロナ後も世界は元に戻らない

ざっくり言うと

  • オンラインカジノとスポーツベットに急成長のきざし
  • iGamingは、3月の売上が65.6%増の6,480万ドルに
  • 最後発の日本カジノには、次世代型カジノを誕生させる機会が

新型コロナウイルスは、5月3日時点で感染者3,507,424人、死者247,497人となり、依然、世界各地で加速度的な拡がりを見せています。


5月3日時点:新型コロナウイルスの伝染状況確認マップ(ジョンズ・ホプキンス大学)

ラスベガスやシンガポールのカジノは閉鎖したまま、細々と営業を再開したマカオも4月のゲーミング粗収益(GGR)が前年比96.8%減となる約102億円(7億5,400万パタカ)まで激減しています。

 

◆もう世界は元には戻らない

コロナ禍が去った後の社会について、世界の有識者が相次いで見通しを発表しています。

グーグルのスンダー・ピチャイCEOは、コロナ禍が去っても世界は以前と同じ姿には戻らず、オンライン上での仕事、教育、医療、買い物、娯楽は今後、急速に増加していくとの見解を示しています。

グーグルCEO「世界は戻らない」 デジタル化加速予測

投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏は、同氏が率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイの株主総会で世界は変わってしまったと述べ、航空会社株を全て売却したこと明かしました。また、バフェット氏は、航空会社への投資について、当時は魅力的だったが私の間違いだった。3、4年後、人々が昨年と同じぐらい飛行機に乗るのかどうか分からないと述べています。

バフェット氏の投資会社、赤字5兆円超 航空株全て売却

 

◆オンラインカジノとスポーツベットに急成長のきざし

2020年5月3日、Casino.orgが報じた記事によると、コロナ禍が去った後、アメリカの各州がオンラインカジノやモバイルスポーツベットを認可する可能性があることを報じています。この予想は、5月1日、世界最大級のオンラインでのカジノ業界サミット SBCデジタルサミットで明かされました。

Post COVID-19 World Could Result in States Legalizing Online Gaming, Mobile Sports Betting


現在、アメリカでオンラインカジノを合法化している州は、ニュージャージー州、デラウェア州、ペンシルベニア州の3州だけです。iGamingは、アトランティックシティの9つのカジノすべてが閉鎖されたことで、3月の売上が65.6%増の6,480万ドルに跳ね上がったとしています。

一方で、スポーツベットは、既に18の州で合法化されていますが、オンラインの賭けまで許可されているのは11州のみです。新型コロナウイルスによってすべてのランドカジノ(カジノ施設)が閉鎖されたことを受けて、今後、スポーツベットのオンライン化が急速に進む可能性があるとしています。ただし、現状では多くのスポーツイベントが中止されているため、スポーツベットの業績はランドカジノ同様に低迷しています。


<アメリカのスポーツベットの許可状況>(画像出典:ESPN

スポーツベット合法化済
最近、法案可決
最近、法案は検討されたが不通過
法案未検討

 

◆さいごに

コロナ禍の中、好むと好まざるとにかかわらずオンラインを強いられたことで、高齢者などに代表されるアンチオンライン層も、ほとんどのことがオンラインでできることを知りました。加えて、景気後退には大きく影響されないと思われてきたギャンブル産業ですが、それが妄想であったことも知りました。

コロナ禍を経験したことで、今後、未知のウイルスへの感染リスクは強く意識され、カジノのあり方も大きく変わっていくはずです。

カジノ内で起こったことではありませんが、実際にフロリダでは、一緒にポーカーをしていた8人の全プレイヤーが新型コロナウイルスに感染し、その後、3人が死亡するという悲劇も起こっています。

関連記事:ポーカーの8人全員がコロナ感染、うち3人死亡(フロリダ)

現時点では、まだ法的にグレーゾーンとする国の多いオンラインカジノやスポーツベットですが、今後、ギャンブル産業のマジョリティに上り詰める道もおぼろげながら見えてきました。

日本カジノは、超大型施設となる統合型リゾートの一部として造られる方針ですが、ここにきて多くの人々の移動と接触を伴うMICEの必要性すら怪しくなっています。

不幸中の幸いで、日本カジノは、現時点で具体的に決まった計画は何ひとつありません。日本カジノは、最後発だったことで、偶然にも世界初となる次世代型カジノを誕生させる機会に恵まれました。

現時点での日本カジノ構想では、オンラインカジノやスポーツベットは認めない方針とされていますが、ここはすべての計画を白紙に戻して、オンラインを含めた再検討が必要なように思います。