コロナ禍にも負けない公営ギャンブル(2020年上半期振り返り)

ざっくり言うと

  • 中央競馬の上半期の売上は、1兆4,753億円(前年同期比101.5%)
  • 地方競馬の上半期の売上は、3,931億円(前年同期比123.8%)
  • 競輪の上半期の売上は、3,065億円(前年同期比8%減)
  • 競艇は、まだ公表されていませんが、前年同期比で115~125%と予想

2020年の上半期の公営ギャンブルは、コロナ禍の中、レース中止や無観客レースが相次ぎました。

レース場や場外の投票券売り場が閉鎖されたことで、売上を大きく落としていると思いきや、ネットの躍進によって総じて昨年並みの売上を維持しています。また、地方競馬、競艇においては大きく売上を伸ばしているようです。


<中央競馬>

中央競馬の上半期(2020年1~6月)の売上は、無観客レースにもかかわらず、1兆4,753億円(前年同期比101.5%)で昨年の売上を上回っています。ただし、平地G1に限定した売上では、12戦のうち9戦で前年比減となり、合計は1,935億8,469万円で前年比91.5%。


<地方競馬>

地方競馬の上半期(2020年1~6月)の売上は、無観客レースにもかかわらず、3,931億円(前年同期比123.8%)で昨年の売上を大きく上回っています。


<競輪>
競輪の上半期(2020年4~9月)の売上は、3,065億1,552万円(前年同期比8%減)で微減となっています。競輪は他競技以上に開催中止が相次ぎ売上を落としていますが、ネット投票の増加が売上を下支えした結果です。本場車券売上は40億4,014万円(同65%減)、場外売上は768億4,631万円(同50%減)、電話投票売上(ネット含む)は2,256億2,907万円(同34%増)となっています。


<競艇>
上半期の合計金額は発表されていませんか、無観客レースにもかかわらず、各レースの多くが昨年の売上を上回っており、おそらく上半期の合計も前年同期比で115~125%を記録するのではと予想しています。

無観客レースとなった第47回ボートレースオールスター(ボートレース住之江)の売上は、6日間で、152億4,537万円を記録し目標の90億円を大きく上回りました。オールスターで節間150億円以上の売上を達成するのは、2008年の平和島大会(152億9,644万円)以来、12年ぶりとのことです。

無観客レースとなった開設68周年記念「海の王者決定戦」(ボートレース大村)の売上は、6日間で、90億3,434万円を記録し目標の70億円を大きく上回りました。全国発売で開催されるプレミアムG1以外のG1で、節間売上が90億円を超えたのは、2005年の蒲郡・周年記念以来の快挙とのことです。

無観客レースとなった「第30回グランドチャンピオン」(ボートレース宮島)の売上は、146億5,161万円を記録し目標の100億円を大きく上回りました。同大会の節間売上が130億円を超えるのは、2009年以来とのことです。

ボートレース鳴門のSG「第25回オーシャンカップ」の節間売上は152億2,969万円で、目標の100億円を大きく上回りました。2017年6月に当地で開催されたSG「第27回グランドチャンピオン」の節間売上92億1,592万円を抜き、鳴門の節間売上新記録となっています。グランプリをのぞくデイ開催のSGで節間売上が150億円を突破したのは08年の平和島・オールスター以来。

ボートレース下関のSGボートレースメモリアルの節間売上は、6日間で179億5,822万円で、目標の150億円を大きく上回りました。メモリアルで節間売り上げが170億円を突破するのは2006年8月の桐生大会(171億9,850万円)以来。

ボートレース住之江の高松宮記念特別競走の売上は、6日間で107億7,827万円で、ナイターG1として初めて100億円の大台を突破。

 

◆さいごに

緊急事態宣言で休業を余儀なくされたパチンコ業界とは対照的に、公営ギャンブルはコロナ禍においても好調な結果となりました。

イギリスの調査によると、ロックダウン中の3月から5月までにギャンブラーの半数以上(52%)が、通常と同じ金額のギャンブルをしており、通常よりも金額が減ったのは41%、通常よりも頻繁にギャンブルを行った強者が4%とのことでした。

ギャンブルをしないと生きていけないのがギャンブラーです。私見ですがパチンコファンの多くが公営ギャンブルにながれたのではと思っています。こちらについては、詳しく調べてみる予定です。

また、無観客レースによって、公営ギャンブルのオンライン化が一気に進んだことで、レース場の入場制限が解除されたあかつきには、公営ギャンブルは更なる売上の増加が期待されています。

一方で、公営ギャンブルの主戦場がオンラインにシフトしたことで、場所や施設の優位性が失われ、今後は、公営ギャンブル間での顧客の奪い合いが加速するのではと思っています。


<コロナ禍でのパチンコホールの売上推移>


<データ出典>特定サービス産業動態統計調査(経済産業省)

関連記事:なかなか顧客が戻らないパチンコ業界、スロットは壊滅的


<12月28日更新>
10月4日、無観客で開催されたスプリンターズSの売上は142億7,372万円(対前年比109.6%)
10月18日、観客を制限して開催された秋華賞の売上は164億6,285万円(対前年比140.1%)
10月25日、観客を制限して開催された菊花賞の売上は212億4,003万円(前年対比130.4%)
11月1日、天皇賞・秋の売上は215億897万円(前年対比99.7%)
11月22日、マイルCSの売上は176億4,100万円(前年対比114.8%)
11月29日、ジャパンCの売上は272億7,433万円(前年比147.5%)でレース史上9位、2000年以降では最高額を記録
12月13日、阪神ジュベナイルフィリーズの売上は136億4,204万(前年比109.2%)
12月20日、朝日杯フューチュリティステークスの売上は150億977万円(前年比106.9%)
12月26日、ホープフルSの売上は80億3,760万円(前年比56.3%)、有馬記念の前日に日程を変更したことが影響して大幅減
12月27日、有馬記念の売上は464億2,589万円(前年比99.0%)

2020年下期のG1も絶好調です。

結果、2020年度のJRAの総売上(売得金)は、2兆9,834億5,587万2,000円(前年比103.5%)。コロナ禍で無観客レース、入場制限レースが相次ぐ中、JRAの売上(売得金)は9年連続の増加となりました。