読書感想『バラ色の未来』

ざっくり言うと

  • 大阪府の松井知事は、年内のIR誘致の仮認定を政府に要求。
  • 「早く区域認定をもらわないと事業者と具体的な話ができない」と求めていた。
  • 松井知事は、ギャンブル依存症対策の議論が進んでいることを強調。

参照記事

参照メディア 産経WEST

CAZYはこう思う

CAZY
カジノ&リゾート研究所

大阪府の松井一郎知事は8日の定例会見で、誘致に取り組むカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の区域認定について、「年内に仮の認定をしてもらい、来年夏には事業者を決めたい」と述べた。2024年の開業を目指しており、国への働きかけを強める。

産経WESTにより8月8日に報じられたこちらの記事、「IR」、「カジノ」、「誘致」、「認定」、「ギャンブル依存症」と、おや?どこかで読んだ話のまんまだなぁと。

骨太の社会派小説を書かせたら天下一品、『ハゲタカ』シリーズで著名な真山仁さんの『バラ色の未来』

本著のテーマは、まさにIR誘致、カジノ、ギャンブル依存症、地方創生。
発行は2017年2月16日。
まさに、IR実施法が成立した今、水面下で繰り広げられているであろう血みどろの誘致合戦を描いた群像劇。もしかしたら預言書なのかも。

『バラ色の未来』真山 仁(著),光文社
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<amazonの紹介文>
総理大臣官邸にプラスチックのコインを投げつけていたホームレスは、IRを誘致し町おこしをと気炎を上げ、総理の指南役とまで呼ばれていた元名物町長・鈴木一郎だった。日本初のIRは、5年前、土壇場で総理大臣・松田勉のお膝元に持って行かれていた。彼を破滅に追いやった誘致失敗の裏に何があったのか!?東西新聞社の編集局次長・結城洋子は、特別取材班を組み、IRやカジノの問題を徹底的に追及しようとするが―。


本著の概要は、こちらの真山仁さんのインタビューで詳しく紹介されています。
『バラ色の未来』刊行記念 真山仁インタビュー


『バラ色の未来』では、華々しいIR誕生の裏で巻き起こる、一家離散、一家心中、ギャンブル依存症、ホームレスから熱中症で亡くなってしまう町長、利権に群がるカジノ運営会社・政治家・企業と、これでもかと言うぐらいの不幸が描かれますが、IRが何たるかを理解するうえで、とても興味深い1冊です。

余談ですが、CAZYは、純粋にIRの意義を唱え続ける鈴木町長が一番まともだと思いました。

<8月10日追記>

どこまでが真実なのかはわかりませんが、本著さながらの誘致合戦が繰り広げられているようですね。既に論理もアプローチもカオス状態。死人が出る前に、早期の候補地認定は必要そうですね。

●誘致合戦が激化 「和歌山に大阪カジノ」語る二階氏の論理
「カジノは“東京ディズニーランド方式”でやるんだ。ディズニーランドは東京を名乗っているが実際には千葉にある。だから、大阪カジノという名目で実際には和歌山でやってもおかしくないんだ」

カジノ開設が近づき誘致合戦が激化 菅義偉・官房長官と二階俊博氏の間に不穏な空気も
<週刊ポスト2018年8月17・24日号>